高取町 佐田のイノコ

2012年12月8日撮影

奈良県内で「イノコ」と言えば、前回にご紹介した「高田 亥の子暴れ祭り」が知られていますが、県内には他の市町村でも「イノコ」が行われていることはあまり知られていないと思います。
今回は高取町佐田でのイノコを拝見しました。

イノコ祭りは、旧暦十月、亥の日の亥の刻に行われ、稲の収穫祭として西日本に多く分布する行事だそうです。
また、猪の多産にあやかり子孫繁栄を祈る年中行事だとも聞きました。
ここ佐田地区では、五穀豊穣のお祝いだと聞いていると地元の方に伺いましたが、あまりはっきりしないそうです。

行事に参加する子供たちが、夕刻になると「ふる里館」に集合してきました。
手には、今回の行事で使用する「デンデラモチ」と呼ばれる、稲藁を束ねて堅くし、取っ手をつけたものを下げていました。聞くと、おじいちゃんに作って貰ったとのことで、行事に参加する各家で作っておられるそうです。

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今回参加した子供さんは地元の小学生6人。
昔は男の子だけの行事だったそうですが、地元での人数が少なくなって、今では女の子や外にいるお孫さんなどを呼んで続けられているとも伺いました。

「イノコの晩に来ました~」と言って、各家を回ります。
家人が出てくると、行事に伝わる唄を歌いながら、持参したデンデラモチを地面に叩きつけます。

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♪イノコの 晩に 餅せん 家は 橋の家建てて 馬のくそで壁塗って
ここの 嫁はん いつ貰う 正月 3日の 朝貰う 鰯3匹 酒5合 サイラの綿で 祝おてやれ
おーこまはん 寝ーてんのけ 起きてんのけ 寝てても 起きてても だんないわ
新米 藁で 祝おてやれ
ドンブラコ ドンブラコ もひとつ おまけに ドンブラコ

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藁叩きが終わると、家人からお小遣いやお菓子をもらい、次の家へと向かいます。

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かれこれ20数軒を回って、最後にふる里館に戻り、いただいたお菓子やお小遣いを皆で分けていました。

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《撮影メモ》
同日に森地区でもイノコが行われましたが、予定時間より早く始まったので、すべてを拝見出来ませんでしたが、最後の1回に立ち会うことが出来ました。
佐田と少し唄の内容が違うようですが、藁で地面を叩くという所作は同じです。

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