川西町下永の野神祭り「キョウ」(西城・東城)

2013年6月2日撮影

奈良には「国・記録選択」の「大和の野神行事」として無形民俗行事が数多く残されています。
今回はその中のひとつ、「川西町下永のキョウ」と呼ばれる野神行事を拝見しました。

下永には西城と東城の二つの地区があり、それぞれの地区で行われていますがそこには密接な関係があり、他の地区と形はちがいますが、藁で蛇を作るという点で共通している部分も多いようです。

行事は西城地区から始まります。
こちらの蛇は、前日に公民館で作られますが、特徴的なのは青竹に巻きつけるようにして、まっすぐな状態の蛇であることです。
本来はオヤと呼ばれる15崔の男子のいる家から、川を越えた堤防下の野神塚まで持っていき、祭典が行われます。

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*都合により運ばれていくシーンの画像はありません。


そのあと、東城地区で行われます。
この時間差については宮司さんが同じ方なので順番になっているようでした。

こちらの蛇の特徴は、子供達が担いでいる竹を組み、センダンの葉で屋根型に覆った駕籠の中に入れるということで、外からは見えませんが、5メートルほどの麦ワラで作った蛇を巻いてあるということを地元の方に伺いました。
また、その時、鍬や鋤などの農具のミニチュアや、コモクサの中にオノハで包んだハッタイコを入れたものも作られます。
こちらの地区も、15歳の子供達が公民館前の八幡神社から、下永橋の南側にある野神の場所まで運んで、祭典が行われます。

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西城に無いものとして、小型農具やコモクサが地元の参列者に配布されそれぞれ自宅に持ち帰り、コモクサについては、編み込んで一本の綱のようにし、魔除けや豊作祈願として玄関脇に吊るしておくのだそうです。

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東西、いずれの地区も参加した子供達にキョウ飯と呼ばれる食事が出されます。

西城については、今年は15歳を迎える子供だおらず、通常の膳だそうです。
四角に片抜きしたごはんがメインで、筍の煮物やソラマメの塩茹が添えられていました。

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東城については、生まれた年と蛇を担ぐ子供に対して、写真右手の「キョウのお寿司」が出されます。
白い方はその他の子供さん(2歳から14歳)に配られるそうです。
こちらの方はいずれも寿司飯にしているそうです。

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《撮影メモ》
キョウと呼ばれるこの行事ですが、「キョウ」の意味、および漢字表記はわからないそうです。
ただ、いずれの地区も野神信仰と併せて、男子15歳の元服の意味合いも兼ねているそうです。
また、西城のまっすぐな蛇をオスとし、東城の駕籠に乗せられる蛇をメスとしているそうで、このあたりは桜井の江包・大西の御綱祭に共通しているような気もします。(個人の感想)
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