倭文神社の蛇祭り

2014年10月12日撮影

倭文と書いて「しずり」と読む神社で、奈良市西九条町の秋祭りです。
近くには大型ショッピングセンターもある住宅街ですが、こういった地域にも古くから守り継がれている行事がありました。

こちらの行事には他の地域と異なった内容で、その一つは御供(献饌)の形でしょう。
御供は「おさもち」と呼ばれる、5センチくらいに切った餅を、五色の御幣の台にさし、里芋を切って顔を書き、根を人の頭髪に見立てた「ハナゴク」と呼ばれるものを宵宮に作られます。
人の顔にすることには理由があり、人身御供の替わりだとされていますが、「大和の年中行事」(大和タイムス社刊)にも正確な理由の記載は見当たりませんでした。

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庫裏のお供え物の祭壇の前で宮司(春日大社)による祝詞奏上、御幣でお祓いなどが終わると、お渡り行われます。
先頭は稲穂と酒樽を天秤棒で担ぐ方、宮司や役員、そして「ハナゴク」を持つ世話方らが続きます。

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列の最後には、蛇に見立てた松明を担ぐ8人がおられ、理由は良くわかりませんが一人だけ松明に馬乗りしておられるようでした。
(しかし、理由が定かではありませんが、松明を担ぐ人たちは、御供を持った行列と途中で離れて行かれます。)

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お渡りは町内を巡航しながら、「時風神社」にお参りし、「ハナゴク」を2個お供えされます。

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その後、本殿近くの「蛇塚神社」にお参りし、同じく「ハナゴク」を2個お供えされました。

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お渡りの最後は本殿に戻って、割拝殿に準備していたツクリモノの盃や花などを手渡しでお供えされて行きます。
一般的にはこのお供えの所作は無言で静かにされることが多いですが、こちらでは「よいしょ」などの掛け声をかけながら、賑やかに行われるのが印象的でした。

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お供えの後には、宮司の祝詞奏上や玉串奉天などが行われましたが、その後、境内において相撲の奉納神事があります。この相撲神事の最初には、幼稚園児くらいの子供や小学生くらいの子供が世話方さんに背中を押されながら、勝敗が決まる前に終了させますが、泣き相撲の感じではないようです。

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最後の方には、大学生くらいの若者が呼び出され、「矢ズモウ」と呼ばれる取組みが行われます。
動画であればわかりやすいですが、両者、刀のまわりをぐるっと回ったあと、その中心に置かれた扇に向かって、手で小さな矢を投げつけます。早く、突き刺さった方が勝ちとなりますが、今回の2番勝負では1勝1敗の引き分けでした。

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と、ここまで順調に撮影をしていたのですが、ふと「あの松明」の行方を見たところ、すでに焼かれたあとでした。
拝殿でのお参りの途中にすでに境内近くで火を点けられたようで、同時に拝見するのは難しいようです。

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《撮影メモ》
この蛇祭りは、なかなか解読が難しい行事でした。
①だんじりも町内を巡航されていますが、この蛇祭りとの関連性もわからないし、巡航されるコースも違いました。
②記事本文にも書きましたが、蛇祭りの松明が行事の最中に燃やされてしまうし、これもコースが違う。
など、色んな行事がいつの日にか、合体したのかも知れないのかなぁと思わせる行事でした。
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